AgileX Robotics社の『BUNKER』シリーズはクローラーを備えたUGVで、中でも『BUNKER MINI』は、登坂能力 ∠30°、乗り越え可能段差115mmを誇る悪路での走破性と、最大積載量35kgの高い運搬性能を持ちながら、乗用車でも運べるコンパクトな機体が特徴です。
…というキャッチフレーズでBUNKER MINIをいつもお客さまにご紹介していますが、実際にBUNKER MINIはどれくらいの走行性能で、どれくらいの荷物を運べるのか、フィールドに機体を持ち出して試験してみました。
写真のように、BUNKER MINIはワゴンタイプのクルマ(今回使用したのはトヨタ・エスティマ)であれば、サードシートをたたんだラゲッジスペースに問題なく積載することができます。
車種にもよりますが、ハッチバックタイプの小型車にも積むことができそうです。
ただ、BUNKER MINIの自重が55kg程度ありますので、スロープを使用するか、複数人で持ち上げる必要があります。
今回は積載実験ということで、BUNKER MINIの上面にプラスチック製の収納ケースのふたを取り付けて荷台として利用します。
標準でアルミレールが装着されていますので、積載物に応じた荷物の固定が可能です。
この日積んだ荷物は、弊社で運用中のROV『QYSEA fifish V6Plus』とドローン『DJI Mavic2 Pro』、ポータブル電源、およびその周辺機器です。
駐車場から現場までの機材搬送をBUNKER MINIが担うという設定でテストしてみました。
その結果、平坦なアスファルト上はもちろんのこと、傾斜のある場所や段差、不整路でも安定して走行することができました。
今回は積載物をわかりやすくするためと汎用性を持たせるために荷物を積みましたが、実際の運用ではコンテナや固定具を使用することで、より安定して積載することが可能です。
標準で防塵防滴性能IP67をクリアしていますので、過酷な環境下でも活躍できます。
このように、BUNKER MINIはコンパクトな機体ながらも十分な積載能力と走破性を特長としています。
実際に災害現場では、復旧作業や点検のためにドローンやROVを使った調査や測量が行われています。そうした現場では、災害で道路が寸断されていたり、そもそも道がなかったりする場合も多く、これまでは機材の運搬をもっぱら人力に頼っていました。
しかし、UGVを使うことにより、機材の持ち運びの負担を軽減し、迅速な調査を行うことが可能になります。
今後は災害時や復旧作業の現場でも、BUNKER MINIのようなUGVが活躍する機会が増えるのではないでしょうか。
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